STORY

Woven Work Design開発秘話

お客様から弊社代表高木 徹にいただいたご質問の一部を元に、Woven Work Designについてご紹介させていただきます。

髙木さんの中でDXとの関わり合いはいつが起源なのでしょうか?

そうですね、私のDXのスタートは、思い起こせば2002年だと思うのです。

丁度、トヨタ自動車様がGazooをスタートさせG-BOOKの開発をスタートさせ、その開発に関わったのがきっかけでこの道に入って来たように思います。

その時は、私は富士通の子会社の部長で開発と経営企画を兼務していたんですが、子会社の売上、利益ともに下降して再来年には赤字突入が予想されていたんです。そんな時期でしたから、社長から何とかしろ!トヨタはうちとまったく逆で1兆円以上の利益を出せているがあれはなぜなんだ?という話しも相まってトヨタ自動車を研究するに至るまでは紆余曲折したんです。

日本の大半の研修は砂に水を撒くようなプログラム

藁をも掴む気持ちで社長に頼み込んで優秀な改善リーダーを育成するために年間3,000万近い教育予算をつけてもらって3年くらいやりました。日本でも有名な研修会社やコンサルティング会社に依頼して色々なことをやったのですが、研修に参加したリーダーは意気揚々として帰ってくるのですが、職場は期待するほど変わらなかったんです。そこでわかったのは、心理学をベースにした海外から輸入した研修には限界がある、経営的成果との因果関係という意味で深さがないということを知ったんですね。間違って捉えないで頂きたいのですが、心理学をベースにした研修を否定しているわけではないんです。潤滑油ではあっても樹木に例えると幹ではないということがわかったのです。そこで、SONYやPanasonic、松下幸之助、松下政経塾などを調べたりしてから最後に行き着いたのが、研修会社でもないトヨタだったんです。トヨタから経営に直結する組織文化を作る秘訣を教えてもらうしかないとなったわけです。ここから、私のDX Journeyとい言いますか、Kaizen Journeyと言いますか、Lean Journeyが始まったんですね。

トヨタは組織全体が研修会社

私にはトヨタ生産方式を叩き込んで頂いた師匠が2人いましてね。1人は、トヨタ車体の生産調査室にみえたIさんという方で既に退職されていますが厳しく指導して頂いたことを覚えています。もう1人は、トヨタ自動車の部長職をやられていた方で現在もトヨタ自動車のコネクティドの中心的なポジショニングで頑張られています。

その方とは、先程のG-BOOKの開発で最も早くトヨタ自動車の中でアジャイル開発を実践したんじゃないですかね。その当時は、ウォーターフォールしかなくて、五月雨式に仕様変更が入ってくるものに対応するためにトヨタ生産方式をベースにしたアジャイル開発があるということを知りいち早く提案しなんとか五月雨式の開発を収束させたことを思い出します。トヨタ式とは違うけれどペアプロはいいですね。と、トヨタの人づくりの視点で良さを感じて頂けたんだと思います。その方からは、新たにアイティ・マネジメント研究所でスタートする時にも励ましの言葉を頂いています。

途中に豊田マネージメント研究所に移籍されていますが、ここでの研究内容はどんなものだったのですか?

高木 徹

富士通で取り組んでいたときにはTPSをべースにプログラムを開発していました。この内容は現在の形の原型になるわけなんですがマネージメントと言う視点が少なかったように思います。なので豊田マネージメント研究所ではマネジメントと言う視点に着目し研究を行ってきました。
マネジメントと言う観点においてはコーチング手法や7つの習慣、ドラッカーなどの海外のマネジメント手法やパナソニックの松下幸之助さんの経営、科学的なアプローチとしては、脳科学や行動心理学、認知心理学等も調査しつつ、マネジメントの原理原則としくみづくりを追求してきました。

これらを研究していくと、トヨタの日本式マネジメントはかなり深く、実践から導き出されたすぐれた経験知からなる経営哲学であることがわかってきたんです。この本質を日本の人たちはあまりよく知らないんだと思うんですよ。

高木 徹

トヨタ生産方式の本を読んでかんばん方式などを知って理解したつもりでいるんじゃないでしょうか。

日本企業の多くが抱えている問題の真因は、2つあります。1つは、管理型のマネジメントです。2つめは、人の育成の部分です。コミュニケーション術などの心理学を中心とした研修を多用していることです。最近の研究で明確になってきたのですが、我々が開発したプログラムは類を見ないほどROI(費用対効果)が高いということなんです。砂に水を撒くような研修とはそもそもアーキテクチャが違うのです。孤立化からの脱却と「人に聞くなモノに聞け」ということで事実をベースにした科学的なマネジメントなのです。心理学的な研修は、日本式のマネジメントと比べると経営的なインパクトでかなり差が出ることがわかったんです。トヨタ自動車が強いのは日本式のマネジメントが持つ道徳的な部分と科学的なマネジメントを融合している点であり、ROIなどの視点で見ても効果・成果が非常に高いことが因果関係として定量的にわかってきたんですね。トヨタ家の源流思想と言われている二宮尊徳なども研究しました。

それを考えると海外のベンチャー企業の創始者の人たちはすごく勉強してると思うんですよね。トヨタを研究することで自分たちの経営基盤を強くすると同時に日本の文化も研究し組織文化の作り方を研究してきたこともわかってきました。

新たにWovenコンセプトへの思いについて簡単に教えていただけますか?

現在のDX推進指標の中にもありますが、マネジメントレベルを上げていこうとするとその根本となる、まぁ、主に経営になるわけなんですが、変えていかないといけいけないと言う壁にいつもぶち当たっていました。本当の意味で組織を変えていくためには制度がいつも足を引っ張っていたのでこの制度を変えていくということができない限り組織文化風土ができないと言うことに気づいていました。
そこでトヨタ自動車を参考にするとトヨタの場合はマトリックス組織が有名です。マトリックス組織を作るためには過去にいろいろな規制概念や制度などを変えてきたと思うんですね。DXの特徴であるステークホルダーが集まって顧客に対する価値を創造していくと言うのはまさにマトリックス組織の横糸の活動に相当します。横糸で動くことの重要性を皆さんに分かっていただくことをアピールすると言う意味でマトリックスの発想をコンセプトにするとウーブンのイメージが出来上がったんです。

縦糸と横糸の組織ができてくると非常に強い組織が生まれるということもわかってきました。学者に言わせるとなかなかマトリックス組織は作りづらいと言うことを言われています。その根本原因は何かと言うと共通の価値観と原理原則が共有されていないからなのです。この阻害要因に多くの人は気づいていないんですね。そこでWoven Practitioner for Leaderのプログラムはチームレベルで組織を超えたマネージメントレベルでの交わりを作っていきます。その数が増えてくるとだんだんと新たな価値観が組織に浸透していくことがわかってきました。その次にボトルネックになってくるのが既存の制度になります。そこを変えていくのは経営層とミドルマネージメントになるのでWovenPractitioner for Directorというプログラムにより自らの手で組織を変えていくことができるようになりました。

現在も200名のソフトウェア会社で新規事業の開発と並行してDX向けの組織開発プログラムを並行して実施していますが大きな抵抗感もなく非常にうまく進んでいます。

人材開発部門や人事の方が新たな研修を企画したりプログラムする場合にはWovenコンセプトの実績などを是非参考にしていただきたいと思います。
今までやってきたプログラムとどれくらい違うのかということを比較していただければ幸いです。これは私の体験でもありますが、欧米の心理学を中心としたプログラムを富士通の子会社で実践したときに年間結構な費用をかけ一瞬の変化はありましたが、会社組織のマネジメント習慣は何も変わりませんでした。それらの体験も含めて私が望むプログラムがWovneWork Designで出来上がりつつあるのでぜひ体験していただきたいと思います。

コロナ禍においてもすべて在宅で出来るようなプログラムになっていますので安心して適用することができます。

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