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Woven Practice for Leader(株式会社PFU 舟見様)

Woven Practice for Leader実践事例組織マネジメント研究会
2022/02/02

株式会社PFU 舟見 宗祐 様

PFUの幹部社員で卒業後も引き続きアイティ・マネジメント研究所と横浜国立大学大学院の横澤准教授と進めている「組織マネジメント研究会」に積極的に参画しマネジメントの原理を研究をされています。

受講する前はチームにどんな課題がありましたか?

一番はプロジェクト自体の多忙感。それを改善しようと思ってもやり方がわからなかったり、思うように成果が上げられてなかったというのが受講前の状況ですね。

私はプロジェクトのマネージャーなので、自身で改善を推進することもありましたが、その配下のリーダーやメンバーが感じている業務の問題点について、リーダーやメンバが率先して活動できるような指導やフォローをどのように行うかが課題でした。何か問題が起きてから対処するというリアクティブな活動は行っていましたが「自分たちで目標を立てて、小さく試し、実践と振り返りを経て次のトライを見つけていく」このような活動がよいとイメージを持っていましたが、実際にそれがどうしたら回るか、私自身に推進経験もなく、成功体験が必要だと考えていました。

チームとしての成果、効果、QCDのに対してのインパクトは感じられたでしょうか。

受講当初はチームの労働生産性目標(10%向上)を設定し、改善と連動させて労働生産性の数値向上に取り組みました。一番苦労したのは、リーダ層からの管理・指示統制型では成果が持続しないことを痛感したことです。いかにメンバ主体・自律型に切り替えられるかという点ですね。小さくても良いのでメンバが自力で設定した目標と日々の活動の因果関係を分析できるように促したり、良し悪しがすぐに実感できるような見える化の工夫リーダーから具体的な手順を示さず目的中心の会話にシフトするなどの取り組みを進めていくうちに、次第と労働生産性の数値が向上するのが見えてきました。 (図1)

最近は、改善にかけた時間やコストと得られた成果のアウトプット(ROI:Return on Investment)、両方のバランスを見た活動をチームメンバが自走で推進できるようになってきて、これは大きな前進であると感じています。(図2)

経営層目線で「この改善活動のコストは適正だったのか」と振り返ったり、「今10Hの改善に取り組めば確実に毎月30Hの余力が得られる」等、会話のレベルも向上し、活動の成果に対するPDCAが回っているなと感じます。また、日々の改善タスクの予実管理がきっちりしてきて、計画的に成果を得られることも体感でき、改善活動の面白さや醍醐味をメンバーが感じ始めていると思います。

管理型マネジメントの定義と違った点は何か?

受講する前はマネジメントの定義が自分の中でハッキリしていなかったと思います。管理=ルール、プロセス、QCD遵守だと考えていました。

今は、人を育成すること。チームみんなが自律して成果を出せるよう環境やしくみづくり、より価値の高い仕事(正味作業)に取り組むために改善活動を日常化してきました。このように組織を活性化することが、私の仕事でもあると理解し、人にも説明できるレベルに変わってきたと感じています

また、講義で受講した「管理型vs自律型のマネジメント」は、強く意識していて、それを基に自分達の数年の自律レベルの遷移を評価してみました。(図3)

「3年前はレベルが1.5だったよね、今は3.5ぐらいだよね」このような会話をチームリーダーとの間で繰り広げられるようになりました。

自分の成長に結びつきましたか?

そうですね。研修受講とその後の活動を継続していなかったらどうなっていたか想像してみるといろいろありますが…

目で見る管理でPDCAを回せるようになったこともありますが、どうやったらみんなが心理的に安心して動けたり、言葉のかけ方だったり、チームビルディングやチームメンバーとの関わり方の引き出しが増えたかなと感じますね。

職場(チーム)は活性化しましたか?

「これしなさいあれしなさい」ではなく、メンバーが自発的に考えてPDCAを回せるようになってきていることを考えると活性化してきたなと思います。

初めは、マネージャーが「マネジメントのPCDAサイクルを構築し、それをリーダーが運営できるように移管し、目標達成に向けて主体性を持ってもらう。さらに、チームリーダーが体得した後は、その先のメンバーが運営できるようにブレイクダウンして、主体的な活動を促してきました。メンバーも自律型マネジメントがどういうものか理解し少しずつ語れるようになってきたということが大きいです。

研修で嬉しかったこと辛かったことは何でしたか?

新しい仕組みの導入でしたから、現場から一定の割合で「何でこんなことするの?」という意見が出てきました。そこを一つ一つ丁寧に目的説明するようにトライしましたが、一部の理解を得られずに進めることになり、納得を得て推進することの難しさを感じて悩みました。

しかし、結果的に一定の成果を得られたことを振り返れば「反発があることが逆にチャンス」と言いますか「プラスに変えるチャンスだしエネルギーだ」と考えるようにもなりました

マネージャーとして、一番嬉しかったことは、一緒に取り組んできたチームリーダーが、研修受講後の継続活動で得た 業務の成果(生産性向上) と チームの成長(自律レベル向上)の体験を他のプロジェクトに発信を始めたことですね。

どんな人に受講を勧めたいと思いますか?

まずは素直に取り組めるかというところが重要だと思いますが、マネジメントの定義が自分の中で曖昧な方や、チームの成果をどう上げようか悩みを持たれているチームリーダーに対しては、150%おすすめします。

また、自分なりの仕事のやり方を体得していない若手の方には、仕事の基本スタイルを学ぶきっかけとしてもおすすめです。

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